介護の職場で自身の力を最大限に発揮するためには、施設のケア方式と自分の性格や働き方の理想が合致しているかを見極めることが重要である。従来型施設とユニットケアでは、現場で求められる資質が大きく異なる。
まず、多床室を基本とする従来型施設に向いているのは、チームワークを重視し、効率的にテキパキと動くことが得意な人である。フロア全体を複数のスタッフで分担してケアするため、周囲とこまめに情報共有をしながら、臨機応変に連携して動ける能力が求められる。また、イベントやレクリエーションを大規模に行うことが多いため、賑やかな雰囲気が好きで、大勢の大人数を安全に統率するマネジメント力や段取り力を磨きたい人に最適である。一度に多くの技術を学び、介護の基礎をスピーディーに身につけたい新人の最初の職場としても向いている。
一方、少人数制のユニットケアに向いているのは、利用者1人ひとりと深い信頼関係を築き、じっくりと寄り添いたい人である。自分の担当する約10人の利用者の好みの食事や排泄のリズム、過去の人生にいたるまでを深く理解し、オーダーメイドの丁寧な生活支援を実践したい個別ケア志向の人にぴったりだ。また、1ユニットを1人の職員がマルチに切り盛りする時間帯も多いため、誰かに細かく指示されなくても、自分で判断して掃除や調理などの家事を含めた業務を主体的にこなせる、自律性の高い人に向いている。
このように、従来型はチームで協力し、活気ある環境で効率よく働きたい人、ユニットケアは少人数の家庭的な空間で、じっくりと個別のケアを極めたい人に適性がある。自分の理想の介護スタイルを明確にすることが、長く活躍できる職場選びの鍵となる。